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2008年12月 過去の記事

2008年12月08日

日本のGDPが米国より悪化すれば円売りへ

12月8日(月)-12月12日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「日本のGDPが米国より悪化すれば円売りへ」
予想レンジ(ドル円91-96、ユーロ円117-122)

1.今週のマーケット「ビッグ3へのブリッジローンと日本の3QGDP二次速報&短観前哨戦」

 週末のビッグスリーへのつなぎ融資(ブリッジローン)が議会でも承認され好感されるかどうか。またオバマ新大統領はITや高速道路網の整備で250万人の雇用創出をすることをラジオで国民に呼びかけた。金曜日の薄商いでのショートカバーがそれで継続するかどうかが月曜日の焦点だ。

 最近はNYが上昇しても日本株が写真相場とならず弱いことも多い。いやもちろん日本は3万8000円から1万円へ米国は2000ドルから1万ドルへ上昇してきた相場なので連動性などはないのが当然かもしれない。

 日本は先週の法人企業景気予測で設備投資の数字が予想の-10.%より悪化した13.5%であったので明日の3QGDP二次速報も-0.1%から-0.2%で下方修正される予想が出てきている。-0.2%となれば年率では米国3Qより悪化することとなる。さらに短観、日銀政策決定会合と続く。もう一つ加えれば内閣支持率が低下することも材料だろう。日本人は我慢強いのであまり大げさには悲観的に報道されないが米国より深刻かもしれない。海外は大げさなところもある。米国の財政赤字などは日本と同じガソリン税や高速料金をとれば一気に解決する。逆にそれだけとっている日本が大赤字なのはどこに使っているのだろう。 
 
「注目指標」

8(月)日 国際収支、マネーストック、景気ウォッチャー調査
9(火)日 3QGDP二次速報、景気動向調査、独 国際収支、独&ユーロ圏 ZEW景況感調査、南ア3Q 経常収支、米 中古住宅販売保留
10(水)日 機械受注、企業物価指数 南ア小売売上、
11(木)豪 雇用統計、スイス中銀政策金利、ECB月例報告、米 貿易収支、失業保険 、南ア中銀政策金利 
12(金)NZ 小売売上、日 消費者態度指数、ユーロ圏鉱工業生産、米 PPI、小売売上、ミシガン大消費者信頼感指数、企業在庫

2.高金利特集 「カーターボンド」

一部(野村雅道と楽しい投資仲間達)で触れていることだが金曜日の国会TV中継で公明党の谷口議員が麻生首相がドルを支えるというなら円建て米国債の発行はどうかと質問した。

いわゆる1978年のカーター大統領のドル防衛策の一部を連想しているのだろう。米国がマルク、スイスなどの外貨建て政府証券を発行してこれを資金源として大規模介入を行うものであった。ただ今はスワップ協定も充実、金額も巨額だし、債券発行者でない日本がわざわざいうものでもない。当時はドル全面安であったが今はドルは全面高で円だけが強い。為替にとっては米国の問題ではなく日本の問題なので状況は違う。日本がやるなら介入は無限に出来る。

 カーターボンドとは簡単に言えばサムライ債にようなもので円で調達して発行国の通貨やドルなどに換える時に円売り外貨買いが出る。ついでだが1978年は1ドル200円から170円へドルが大暴落したときであった。その時の声明は「ドル下落はアメリカ経済の基本的要因によるものではないが、インフレは最大の問題なので①公定歩合の1%引き上げ、②IMFリザーブトランシェの引き出し、SDRの売却、主要国とのスワップ網の拡大300億ドル、外貨建て政府証券=カーターボンドの発行などを行う」であった。

今は当時と違ってデフレである。ということでドルの下落っていつもあるものであり目新しいものではない。

 
3.為替と野球「企業スポーツ衰退」

 90年代のバブル崩壊時にもあったことだが企業スポーツが再び衰退する可能性が出てきた。90年代は都市対抗野球に出るような強豪チームが次々と廃部になった。石毛選手などの出身のプリンスホテル、野茂投手の新日鉄堺、三菱ふそう、三菱重工、熊谷組、日本鋼管、いすず、その他バレーボール、アメリカンフットボール、アイスホッケー、などの強豪チームも次々と廃部となった。最近ではホンダがF-1から撤退すると言う。企業スポーツは社員の士気を高めたり、宣伝効果もあるが、業績悪化で背に腹はかえられぬ状態となってきている。心のの余裕、ゆとりがなくなってきた。


2008年12月14日

短観、FOMC、日銀会合

今週の重要イベント「短観、FOMC、日銀会合」
12月15日(月)-12月19日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「ドル円=先週金曜の下ヒゲ部分では買い」
予想レンジ(ドル円89-94、ユーロ円119-124)

1.今週のマーケット「株安円高は放置出来ない」

さていよいよ日銀短観の発表となる。2Qに続き3Qもマイナス成長となった日本、また大幅人員削減を行わざるを得ない企業の現状からは前回に比べ大幅悪化の数字となる見込み。大企業製造業では前回の-3から-23、非製造業は+1から-9となる。設備投資計画は+1.7%から-0.7%

となる。現状は調査時期よりさらに悪化しているだろう。

 金曜日には3QGDPと短観をふまえての日銀政策決定会合となる。日銀白川総裁は先週「財務大臣の権限で介入も」と言い、財務大臣は日銀の量的緩和を求めている。どちらも自分自身は大胆な政策をとりたくないような雰囲気である。株安か円高を止めないと金融機関の自己資本比率はは低下し融資に積極的になれなくなるし、円高ではトヨタでさえ赤字にしてしまう。ただこの現象はサブプライム問題をきっかけにして起きたのではなくそれ以前の日銀が利上げをし株売りをした昨年2月から起きている。その点で米国のせい、あるいは米国次第という他力本願の政策をとるのではなく自前の対策をとるべきだろう。またそれ以前から日本の製造業は中国はじめアジアへ工場をシフトしていたので雇用の悪化も当然の流れであった。

 小泉内閣時代のように利下げ、為替介入、量的緩和、株買取、規制緩和、行政改革を行わないといけない。現在打ち出された政策よりはお金がかからない政策であった。未曾有の危機と言いながら現在の対策は小泉時代以下のように思う。対策を取らなければ株安と円高は進むかもしれない。マクロでは円高にはメリットはない。円高で株が上がった試しはない。

 ドル円は先週末に長い下ヒゲを出したことと週明けゴトビのドル需要で反発もあるだろう。その後は米自動車ビッグスリー救済案の政府の対応の仕方次第となる。TARP(不良債権救済プログラム)資金の7000億ドルのうち150億ドルまで使えるそうだが、それだけでは十分でないということだ。 

FOMCもある。FRBの目標は雇用と物価の安定。現状の雇用状況では0.5%利下げせざる得ないだろう。


「注目指標」

15(月)NZ3Q製造業売上、日銀短観、マンション市場動向、NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率、NAHB住宅市場指数、
16(火)RBA議事録、日 第3次産業活動指数、日銀資金循環統計、OPEC、米CPI、住宅着工、建設許可、FOMC
17(水)南アCPI、ユーロ圏CPI、
18(木)独 GFK消費者信頼感指数、IFO景況指数、南アPPI、ユーロ圏貿易収支、建設支出、米 失業保険、フィラデルフィア連銀景況指数  景気先行指数
19(金)日 全産業活動指数、日銀政策金利、独 PPI、南ア経常収支


2.高金利特集「エクアドルがデフォルト」

 エクアドルは外貨建て債務の不履行を宣言した。ここ10年で2度目。中南米では私も保有する2002年にデフォルトしたアルゼンチン債以来となる(ただしアルゼンチン債は今のところリスケジュールに基づいて利払いを行っている)。過去の政権の債務の違法性ということで利払いを停止したようだが、これでは投資家はどうしようもなくなってしまう。ただそうなればエクアドルも今後一切資金調達は出来なくなってしまうだろう。政治的な要因での債務不履行ではIMFからの救済の融資を受けることも難しくなる。前政権の過ちを主張するということはサラサラ返済する気持ちはないということかもしれない。現在行われているトヨタサッカークラブ選手権には南米代表としてエクアドルのリガ・デ・キトが出場している。アルゼンチン同様デフォルトを起こす国はサッカーが強い。アルゼンチンの時は私も「サッカーやるなら金返せ」と思ったものだ。

 
3.為替と野球「アイスランド」

 アイスランドがユーロ加盟を申請しているという。アイスランドは漁業などで独自政策を維持するためにEU加盟を見送ってきていた。日本のシシャモはアイスランドからの輸入である。ただ今回の金融危機で経済的混乱に陥っており信頼回復の為にEU加盟を申請する。

 苦しい時のEU頼みである。人間苦しい時はありとあらゆる対策を採るものだ。将棋の米長邦雄棋聖は「惜福」という言葉を使う。苦しい時は誰でも頑張るものだ。ただ好調な時に頑張るというか自重して危機への対策をとる人がいないということだ。幸福な時に万が一に備えるのが惜福というそうだ。アイスランドも去年までは格付けは最上級で一人当たり国民所得は日本の倍で世界一であった。

2008年12月21日

「3QNZGDP、米国3QGDP、日本の雇用統計

今週の重要イベント「3QNZGDP、米国3QGDP、日本の雇用統計」12月22日(月)-12月26日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「日銀はやるべきことをやった、政府の介入は?」
予想レンジ(ドル円88-93、ユーロ円122-127)

1.今週のマーケット「世界経済減速の前に日本独自の問題あり」

 日本は1985年のプラザ合意の声明で内需を拡大せよとの課題を頂いたが、達成することなく常に外需頼みできた。少子高齢化では内需が活発にはならない。中国のように一人っ子政策をとれとも言われていないが子供は少ない。一人っ子同士が結婚すると親の家を受け継いでも家が余ってしまう。高齢化していく老人のご飯1杯を10杯にしろということも出来ない。従って外需頼みとなるのが当然だ。

 ホンダの福井社長は「円高が止まらなければ国内工場の生産量はゼロとなりすべて輸入で賄うようになる。国が存続できなくなる」。こう言うと円高にもメリットもあると言う人も出てくるが、対外純資産が200兆円ある国が円高でメリットがあるわけがない。OLがたまに行く海外旅行が安くなるとかいう笑ってしまうメリットはあるが、それも輸出産業での稼ぎがなくなると余裕資金もなくなる。政府にも税金が入らず今年は7兆円の税収減でその分赤字国債を発行する。

 円高で景気が回復したことはない。円高で日経平均が上昇したことはない。ハードランディングになればさらなる利下げや量的緩和、日銀の株買いや介入をせざるを得なくなる。ソフトランディングのうちにやっておけばいいことだが。また介入は市場原理に反するものというが輸入は高関税という市場原理に反したもの、また国内の規制や高価格もそうだ。介入をやらないなら輸入規制、国内規制も外す。規制するなら介入もやらなければならない。そうでなければホンダさんの予言が当たってしまうだろう。
 
今週の焦点は明日のNZ3QGDPで予想は前期比-0.5%、また同日に米国の3QGDP確報値(予想-0.5%)もある。週末は日本の雇用統計がある。

「注目指標」

22(月)NZ 3Q経常収支、日 金融経済月報、貿易統計、与謝野経財担当相会見、麻生首相&中川財務大臣挨拶(経団連評議委員会)  白川日銀総裁講演
23(火)NZ 3QGDP、日 天皇誕生日、ユーロ圏経常収支、米 中古住宅&新築販売、リッチモンド連銀製造業指数、住宅価格指数
24(水)日 4Q 法人企業予測調査、米 個人所得、支出、デフレーター、耐久財受注、失業保険
25(木)日銀議事要旨(11月21日)、企業向け物価指数、クリスマス
26(金)日 雇用統計、家計調査、CPI、鉱工業生産、小売統計、介入状況

2.高金利特集「長期債券かFXスワップか」

 FXのスワップ金利はオーバーナイト金利の金利差である。昔は短期は金利が低く長期が金利が高い順イールドのものが多かったが、最近はオーバーナイト金利が長期金利と同じレベルにあったり高かったりする国も多くなってきている。

 長期債なら金利が固定されているので長期間保有すれば少々の為替差損など金利収入で賄ってくれる。ただFXのオーバーナイト金利がそれよりも高いとなると迷ってしまう。また長期債購入はレバレッジが効かない。FXならレバレッジを効かせて実際の金利より高くすることが出来る。今年後半の急激な金利低下を見ると長期債での高利回り固定化も悪くはないとも思ってしまう。今のところ私も長期債保有とFXのスワップ狙いは3対7ぐらいの保有割合にしている。
 
3.為替と野球「外貨をそのまま使う」

 円高になって外貨を円換えると損をした気分になる。いや実際損をしている。ただ 外貨預金や外貨債券などの元利合計は増えている。それなら外貨のままで使えばいいのではないか。海外は日本よりインフレが進んでいるが実際の価格は日本より安いものが多い。

 銀行にいた時ときオプションの研修で米国のオプション専門家の書を購入することとなった値段1冊100ドル。1ドル110円の時である。あるものは丸善で購入し代金は1万9800円、またあるものは米国のアマゾンで購入。書籍が10%引きで90ドルであった。1ドル110円で購入金額は9900円。丸善とアマゾンで購入では支払い金額が倍違った。丸善は1ドル180円の相場を適用していたからだ。もちろん円に換えなくともアマゾンでもドルのまま支払うこともできる。よく例に出すがNZのゼスプリというブランドのキウィーフルーツは現地で1個10円程度だが日本では1個100円と10倍となる。これが私が海外オンラインショッピングを望む理由だ。ただ個人輸入でも高関税をかけられてはたまったものではないが。