週始めユーロ売り、後半はG-7見据える
今週の重要イベント「週始めユーロ売り、後半はG-7見据える」
10月6日(月)-10月10日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略「週始めユーロ売り、後半はG-7見据える」
予想レンジ(ドル円103.50-106.50、ユーロ円143.50-146.50)
1.今週のマーケット「G-7予想」
週末に資金繰りが悪化していたドイツのヒポリアルエステートへの救済策が白紙に戻されたニュースが出たので6日(月)はユーロ売りで始まるだろう。
今週末金曜日(10日)にはワシントンG-7がある。6月サミット財務相会議ではサブプライム問題についての議論は少しだけで原油高を含めたインフレ懸念、ドル安懸念が議論された。その二つの課題はサブプライム問題が再燃することで皮肉にもこなすことが出来た。サブプライム問題が欧州へも飛び火することによってユーロ高の調整が起こった。また原油高抑制で他の資源価格も下落し、豪ドルなどの高金利通貨も下落した。ただセンチメントがドル安になる中でドルは逆に全体的には強調推移してニューヨーク商品取引所のドルインデックスは昨秋以来の80台のせ、3月の70台からは10ポイント上昇している。
こうなると為替相場はG-7で議論されにくくなる。ユーロ当局はもともと1.3台ののせた2006年末から2007年頃からユーロ高を懸念してたので不満はないからだ。また各通貨のドルに対しての下落は自国景気浮揚に役立つ。唯一最近ドル安に推移している円が議論される可能性は低くなる。そうすれば景気対策でも遅れ政局も解散と引き伸ばしで揉めている日本の回復はより遅れる。かなり深刻になってから円高対策がいつものように遅れてとられるだろう。それが8月から何回か述べている(8月4日付け本リポート参照)、半年辛抱したい、あるいはこの半年でクロス円などの底値を拾っていきたいという趣旨である。
G-7では米国の金融安定化法案の可決を評価し、今後ともスワップ協定に基づいてのドルの資金繰りに協力しあうという為替相場ではなく金利市場での安定を謳う声明となろう。為替の文言はいつもどおりの「為替レートは経済のファンダメンタルズを反映すべき」となる。
4月G-7のような(3月のドル円95円、ユーロドル1.59をつけた時)「時として急激な変動あり懸念、注視して適切に協力」までにはならないだろう。
「注目指標」
6(月)
7(火)日銀政策決定会合、景気動向調査、豪 政策金利、独 製造業受注、FOMC議事録
8(水)日銀月報、景気ウォッチャー調査、独 鉱工業生産、米 中古住宅販売保留
9(木)日 機械受注、豪 雇用統計、独 国際収支、ECB 月例報告、BOE政策金利、米 失業保険申請、南ア政策金利
10(金)日 マネーストックM2+CD、米 貿易収支 G-7
2.高金利特集「日銀、RBA、BOE、南ア中銀が政策金利決定」
ECBはトリシェ総裁が「協調資金供給と金融政策は異なる」と前置きしていた通り金利を据え置いた。ただ会議後の総裁の利下げ示唆がやや市場のサプライズとなりユーロドルは1.4から1.37台へ下落した。これはこれでいいのだろう。景気が悪ければ利下げをするのが当然で日本はそれが出来ないので低迷が長引く。日銀は短観、雇用、鉱工業生産、消費が悪くとも据え置きか、感じない人々だ。RBAはIMFが景気楽観の見通しを出したり、RBA自身が足元のインフレ懸念を取り上げていて据置き予想があったが、商品価格や株価の低迷が長引いていることもあり、0.25%から0.5%の利下げ予想も出ている。BOEは1月まで景気減速が続く見通しで0.25%利下げの予想、南ア中銀はいまだCPIが13%超で利下げへは動きにくい。
3.為替と野球 「最近の南ア情勢」
ムベキ大統領辞任は世論では、特に多数の貧困層からは歓迎されているが、本命のズマ氏に移行するのは来年の総選挙を待たなければならない(ズマ氏は現在議員ではない為)。そこへ繋ぐ不安があったが、モトランテ新政権がなんとか誕生し、マニュエル財務大臣も辞任から再任されて為替市場は落ち着いてきた。いや昨年末から年初の政局混乱と比べれば為替相場の動揺はない。モトランテ大統領はANCの副議長でありズマ氏の側近である。任期は来年4月までと短いが辞任させられたANCのムベキ派と人気の高いズマ派との対立をとりなせるかどうか。
南アフリカは一党独裁ではないがANCが議会の多数を握っている。アパルトヘイト政策廃止までは全員一致でのその目標に立ち向かっていた。初の黒人政権マンデラ大統領時代は内部での対立はなかったが、アパルトヘイト廃止という以前のような全員一致の目標が消えて次第にイデオロギーがなくなり、成長促進で貧富の格差を拡大したと批判されるムベキ派と労組や共産党の党員を兼ねているメンバーとの軋轢が生じてきた。左派は政府に増税と政府支出の増大を望み労働者を保護し民営化にストップをかけ自由主義を抑制しようともしている。人数的には圧倒的に黒人貧困層が多いので、左派的な政策を標榜するズマ氏に人気が出てきたということであった。ズマ氏の汚職裁判も圧倒的な数を誇る支持者からはムベキ氏の政治的横暴としてとらえられたのであった。
ただズマ氏も経済体制は現状を維持すると表明しており、まさかジンバブエのような外資追い出し政策がとられることはない。南アには世界有数の企業が進出している。自動車のベンツ、BMW、トヨタ、日産がその象徴であり、同国から日本を含め右ハンドルを使用する国へ輸出している。
高インフレ収まらず、金利高止まり、資源価格下落で株価低迷、2010年のワールドカップ開催など話題は今後も尽きない。他のアフリカ諸国も政治的、経済的要因で低迷しているがアフリカのリーダー、サハラ砂漠以南の40%のGDPを誇る南アの動きは注目される。私としては中国同様、新興国につきものの波乱はあるが、新興国のダイナミックの成長を期待して南アランドには投資し続ける予定である。



