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2008年10月 過去の記事

2008年10月05日

週始めユーロ売り、後半はG-7見据える

今週の重要イベント「週始めユーロ売り、後半はG-7見据える」
10月6日(月)-10月10日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「週始めユーロ売り、後半はG-7見据える」
予想レンジ(ドル円103.50-106.50、ユーロ円143.50-146.50)

1.今週のマーケット「G-7予想」

 週末に資金繰りが悪化していたドイツのヒポリアルエステートへの救済策が白紙に戻されたニュースが出たので6日(月)はユーロ売りで始まるだろう。

 今週末金曜日(10日)にはワシントンG-7がある。6月サミット財務相会議ではサブプライム問題についての議論は少しだけで原油高を含めたインフレ懸念、ドル安懸念が議論された。その二つの課題はサブプライム問題が再燃することで皮肉にもこなすことが出来た。サブプライム問題が欧州へも飛び火することによってユーロ高の調整が起こった。また原油高抑制で他の資源価格も下落し、豪ドルなどの高金利通貨も下落した。ただセンチメントがドル安になる中でドルは逆に全体的には強調推移してニューヨーク商品取引所のドルインデックスは昨秋以来の80台のせ、3月の70台からは10ポイント上昇している。

こうなると為替相場はG-7で議論されにくくなる。ユーロ当局はもともと1.3台ののせた2006年末から2007年頃からユーロ高を懸念してたので不満はないからだ。また各通貨のドルに対しての下落は自国景気浮揚に役立つ。唯一最近ドル安に推移している円が議論される可能性は低くなる。そうすれば景気対策でも遅れ政局も解散と引き伸ばしで揉めている日本の回復はより遅れる。かなり深刻になってから円高対策がいつものように遅れてとられるだろう。それが8月から何回か述べている(8月4日付け本リポート参照)、半年辛抱したい、あるいはこの半年でクロス円などの底値を拾っていきたいという趣旨である。 

 G-7では米国の金融安定化法案の可決を評価し、今後ともスワップ協定に基づいてのドルの資金繰りに協力しあうという為替相場ではなく金利市場での安定を謳う声明となろう。為替の文言はいつもどおりの「為替レートは経済のファンダメンタルズを反映すべき」となる。
4月G-7のような(3月のドル円95円、ユーロドル1.59をつけた時)「時として急激な変動あり懸念、注視して適切に協力」までにはならないだろう。
 
「注目指標」

6(月)
7(火)日銀政策決定会合、景気動向調査、豪 政策金利、独 製造業受注、FOMC議事録
8(水)日銀月報、景気ウォッチャー調査、独 鉱工業生産、米 中古住宅販売保留
9(木)日 機械受注、豪 雇用統計、独 国際収支、ECB 月例報告、BOE政策金利、米 失業保険申請、南ア政策金利
10(金)日 マネーストックM2+CD、米 貿易収支 G-7

2.高金利特集「日銀、RBA、BOE、南ア中銀が政策金利決定」

 ECBはトリシェ総裁が「協調資金供給と金融政策は異なる」と前置きしていた通り金利を据え置いた。ただ会議後の総裁の利下げ示唆がやや市場のサプライズとなりユーロドルは1.4から1.37台へ下落した。これはこれでいいのだろう。景気が悪ければ利下げをするのが当然で日本はそれが出来ないので低迷が長引く。日銀は短観、雇用、鉱工業生産、消費が悪くとも据え置きか、感じない人々だ。RBAはIMFが景気楽観の見通しを出したり、RBA自身が足元のインフレ懸念を取り上げていて据置き予想があったが、商品価格や株価の低迷が長引いていることもあり、0.25%から0.5%の利下げ予想も出ている。BOEは1月まで景気減速が続く見通しで0.25%利下げの予想、南ア中銀はいまだCPIが13%超で利下げへは動きにくい。


3.為替と野球 「最近の南ア情勢」

ムベキ大統領辞任は世論では、特に多数の貧困層からは歓迎されているが、本命のズマ氏に移行するのは来年の総選挙を待たなければならない(ズマ氏は現在議員ではない為)。そこへ繋ぐ不安があったが、モトランテ新政権がなんとか誕生し、マニュエル財務大臣も辞任から再任されて為替市場は落ち着いてきた。いや昨年末から年初の政局混乱と比べれば為替相場の動揺はない。モトランテ大統領はANCの副議長でありズマ氏の側近である。任期は来年4月までと短いが辞任させられたANCのムベキ派と人気の高いズマ派との対立をとりなせるかどうか。
南アフリカは一党独裁ではないがANCが議会の多数を握っている。アパルトヘイト政策廃止までは全員一致でのその目標に立ち向かっていた。初の黒人政権マンデラ大統領時代は内部での対立はなかったが、アパルトヘイト廃止という以前のような全員一致の目標が消えて次第にイデオロギーがなくなり、成長促進で貧富の格差を拡大したと批判されるムベキ派と労組や共産党の党員を兼ねているメンバーとの軋轢が生じてきた。左派は政府に増税と政府支出の増大を望み労働者を保護し民営化にストップをかけ自由主義を抑制しようともしている。人数的には圧倒的に黒人貧困層が多いので、左派的な政策を標榜するズマ氏に人気が出てきたということであった。ズマ氏の汚職裁判も圧倒的な数を誇る支持者からはムベキ氏の政治的横暴としてとらえられたのであった。

ただズマ氏も経済体制は現状を維持すると表明しており、まさかジンバブエのような外資追い出し政策がとられることはない。南アには世界有数の企業が進出している。自動車のベンツ、BMW、トヨタ、日産がその象徴であり、同国から日本を含め右ハンドルを使用する国へ輸出している。

 高インフレ収まらず、金利高止まり、資源価格下落で株価低迷、2010年のワールドカップ開催など話題は今後も尽きない。他のアフリカ諸国も政治的、経済的要因で低迷しているがアフリカのリーダー、サハラ砂漠以南の40%のGDPを誇る南アの動きは注目される。私としては中国同様、新興国につきものの波乱はあるが、新興国のダイナミックの成長を期待して南アランドには投資し続ける予定である。

2008年10月07日

10/7 「ロンバードレート貸し出し金利引下げ」

10月7日の午前中より日銀がロンバードレートを引き下げるのではないかという噂が流れていた。
日銀は既にロンバード型貸出し(担保付き貸出し)の制度を導入している。

 

2008年10月12日

G-7を終えて

今週の重要イベント「G-7を終えて」
10月13日(月)-10月17日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「突然出る当局の対策に注意」
予想レンジ(ドル円98-102、ユーロ円133-137)

1.今週のマーケット「G-7を終えて」
今回のG-7声明は「力強く簡潔だ」という評価がある一方、引き続き「具体策がない」という厳しい見方もある。力強い声明という点では9月22日のG-7電話会談後の声明もかなり強かった。英文では「STRONGLY」という単語が目立っていた。9月22日の声明で市場は一旦落ち着いたが、9月29日米国下院で金融安定化法案賛成では来るべき選挙での支持は取り付けられないという共和党議員の反対で否決され株式市場は急落した。ただ株式急落で年金不安も起こりうることを実体験した一部共和党議員が二度目の議決で賛成に回った為、法案は可決した。

 今回のG-7声明は異例尽くめだが最後の段落で「納税者の保護」という言葉があったのが一番印象に残った。この言葉を使えば反対派の議会の同意を得られるのだろうという目論見なのだろうか(日本でも民主党が補正予算の通過に協力しているのも混乱収束のため全会一致と納税者保護の意識か)。

 通常のG-7では景気レビューと見通し、各国の課題と達成目標、インフレ、為替、途上国問題、IMF、人民元などが含まれるのだが今回は信用不安払拭の為の5項目のアクションプラン(行動計画)のみとなった。前回の総括のタイトル「世界当局はエンドレスに対策を出し続ける」のように当局はこれでもかこれでもかと対策をとり続ける。市場の売り玉が切れるまで、私のようにバフェット氏ではないが底値拾いの投資家が出てくるまで続けるだろう。日本の金融不況時に株を買い支えた日銀の担当者が「何でも買い続ければ必ず上がる」という信念を語っていたのを思い出した。日経平均が7000円台に突入し、竹中大臣がETFを買えば必ず儲かると発言して物議をかもした頃である。

 最近の為替市場でよく見られるが下げも速いが、何か対策が出た時の戻しも早い。変動狙いでは上でも下した収益チャンスである。また当局はエンドレスに対策を打ち出すので株式市場の売りには最後には勝てるのである。 
 
「注目指標」

13(月)引き続きG-20、IMF世銀総会、NZ 小売売上、日本 体育の日、米国コロンブスデイ、
14(火)日 企業物価、消費者態度指数、独&ユーロ圏 ZEW景況感調査、ユーロ圏 鉱工業生産
15(水)日 国際収支、ユーロ圏CPI、米 PPI、小売売上、NY連銀製造業景気指数、ベージュブック
16(木)米 CPI、失業保険、対米証券投資、鉱工業生産、設備稼働率、フィラデルフィア連銀景況指数、NAHB住宅指数
17(金)日 第3次産業活動指数、ユーロ圏貿易収支、米 住宅着工、建設許可、ミシガン大消費者信頼感指数

2.高金利特集「日本が手本になるのだろうか」

 日本が米国不良債権処理の手本になるというが、日本の場合は処理に15、16年ほどかかっているし、株価においても3万8900円から7600円へ80%減=5分の1になっていた。また最近でも小泉内閣での高値1万8000円から8000円と55%下落しており米国が高値の1万4000ドルから8000ドルで42%減と比べるとその下げ幅を上回っている。手本になるかどうかはわからないが参考にするだろう。米国人の行動は早い。それは90年の不良債権処理を見ていても、私が体験した米銀の経営陣を見ていても感じる。荒っぽく、素早く、信賞必罰も明確である。市場が不安視している具体策もサプライズ的というには大げさだが素早く出てくるだろう。 

3.為替と野球 「総選挙」
 米国の総選挙(11月4日)も近いがニュージーランドの総選挙(11月8日)も近づいてきた。ニュージーランドは世界で初めて女性参政権を認めた国(1893年)である。日本で女性が選挙権を得たのが1945年であったのでそれより50年ほど早かった。ただニュージーランドでも簡単に得られたわけでもなく運動が始まって25年ほどかかっている。男性からは以下のような理由で反対論があった。「家庭が女の議会である。女性が家庭にとどまらなくなると家庭生活が崩壊する。女性が議会に登場すれば風紀上の問題が起きる。美貌の女性議員のプレッシャーに負けて反対意見が述べられない、オープンに議論できない。女性は保守的だから女性票は保守派に有利となる」。今から考えればセクハラ、女性差別で訴訟にもなりかねない反対論であった。現在のクラーク首相は総選挙で選ばれた最初の女性首相である(先に首相に就任した女性のシップリー首相は選挙によるものではなかった)以上参考、ニュージーランドを知るための63章、明石書店、青柳まちこ 編集。


2008年10月19日

悪材料でも下がらなければドル買い

今週の重要イベント「安定している強いドル」10月20日(月)-10月24日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「悪材料でも下がらなければドル買い」
予想レンジ(ドル円99-104、ユーロ円134-139)

1.今週のマーケット「安定している強いドル」
 世の中えらい騒ぎで株価は世界中で暴落しているが、為替相場の動きはそれほど大きくない。通常の年と同じ程度の値幅であるし98年の10月にあったような2日で24円下落、夏からドル円が147円から112円へ35円下落したほどでもない。85年、86年、87年と毎年40円ずつ、240円から120円までの下落と比べても大人しい動きである。

 これが私が変動狙いでは思い込まずに地道に頻繁に売買し、金利では半永久的に持ち続ける方針をとっている背景だ。為替は株ほど動かないし、株のように景気が良ければ買い、悪ければ売りという素直な動きもしない。為替ディーラーで儲かっているいる人は素直ではないし疑い深いと思う。理論だって考えて頭がよく、かつ何も疑わずお人よしでやさしい人は向かないかもしれない。では儲かっている人は悪人のようだが、それが絶対ないとは言えない。

 ただ為替相場は需給には素直である。しかしその需給がわかりにくい。大手の銀行で為替取引のシェアーが市場の10%以上ないと相場の流れはわかりにくいだろう。その不確かさをファンダメンタルズ、ニュース、需給、テクニカル、当局の動きから掴んでいこうと私はしている。素直な株のほうがいいと思うが、もうこの年では株の世界に深く入り込むことは出来ない。

 さて悪い材料が出ても為替相場は動きずらくなってきた。サブプライム問題とその後の世界中の景気後退も皆が予想していることだ。そんなに為替相場は素直ではない。
 
 11月にはブッシュ大統領とサルコジ大統領が先導して(議長は日本の麻生首相だが)緊急サミットが開催される。アジア諸国の首脳も招かれるようだ。世界の当局も想定できるサプライズには対応策を用意しているのでサプライズがあっても最近の相場展開のように短命だろう。

「注目指標」

20(月)豪3QPPI、独PPI、米 景気先行指数、
21(火)NZ3Q CPI、RBA議事録、ユーロ圏建設支出、
22(水)豪3QCPI、日 全産業活動指数、
23(木)NZ中銀政策金利、日 貿易統計、独 IFO、ユーロ圏 経常収支、米 失業保険、米 住宅価格指数、
24(金)米 中古住宅

2.高金利特集「2WAYプライスの弊害」

 以前からFX業者のゼロスプレッドやゼロ手数料には首を傾げると言ってきた。従業員の給与、諸経費を支払うのでゼロにすると慈善事業になってしまう。

 もう一つ気になるのは2WAYプライスだ。銀行時代にせよ、現在のFX取引にしろ私の取引にとっては2WAYプライスなどは必要はない。株式の取引と同じだ。株の取引に2WAYプライスを求める人はいない。2WAYプライスはもともと銀行間市場だけ存在したもので、レシプロカル(相互的)に2WAYを出す銀行だけで行われていた。相手が常に2WAYを出さなければ自分も出す必要はない。顧客や顧客扱いの銀行には売りか買いかを聞いていた。指値であるいは、成り行き、あるいは112.10で5千万ドル受けますという取引を行っていた。今相場が荒れてる時に2WAYを聞くと、ディーラーはしばしばプライスチチェンジしてしまう。特にクロス円はドル円と他の通貨の対ドル相場の組み合わせで出すので、どちらかが大きく荒れると2WAYプライスを頻繁に変更することとなる。顧客からFX業者、FX業者からカバー先の銀行、そこから銀行間市場でのカバーとなる3段階取引なので荒れる相場ではディーラーはチェンジを連発して収益を守る。保守的になる。

 最初から2WAYで聞かずに成り行きで、あるいはあるレートまで売れとか買えとかいう指示を出したほうが取引はスムーズに行くはずだ。荒れたときは2WAYプライスの弊害が大きい。いや荒れていない時でも2WAYプライスは不要だと思っている。為替取引は相場観で戦うものであり、業者と戦うものではない。

3.為替と野球 「新刊書発売=ID為替=短期デイトレ編のお知らせ」

10月20日(月)に講談社α新書より「野村式「ID為替」──プロが教えるFX短期トレード超投資法 (新書) 880円」を出版致します。

前著の「働かずに毎年1000万円稼げる私の「FX」超活用術 (講談社+α新書) 」に続くものです(最近相場は乱高下していますが私の外貨投資を含めスワップ取引のポジションも殆どそのまま保有しております。その手法はまた別の機会で行いたいと思います)

2008年10月26日

悲鳴上げる企業も出てきた円高

今週の重要イベント「悲鳴上げる企業も出てきた円高」10月27日(月)-10月31日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略「悲鳴上げる企業も出てきた円高」
予想レンジ(ドル円92-97、ユーロ円117-122)

1.今週のマーケット「FOMC、米GDP、日銀」

 先週末の北京で開催されたASEMでは為替は仏サルコジ大統領が11月15日の緊急金融サミットで議論されるとした。同じく仏のノワイエ中銀総裁は危機対策の効果が出るまで時間がかかる、株価下落は関係がないと発言した。為替も同様に考えられているかもしれない。ただ円高は確実に日本株下落に繋がり、他株式市場の下落も誘うので放置し続けるとさらに株価下落で銀行の自己資本比率も低下し信用供与にも響いてくる。日本株は再び政府が買い取りを開始される報道があった。日銀は株売却を10月半ばに停止したばかりで、市場感覚がなかった言えよう。日本円はけっして積極的には買われていないことは株が先進国中で一番下げていることを見ればわかる。

 さて今週はFOMC、米国GDP、日銀政策委員会などがある。既に協調利下げ1.5%に利下げしているFF金利である。今回は0.25%から0.5%の利下げか。一時は15%まで上昇したドル翌日物金利は既にFF金利と同じ水準の1.5%程度で推移している。米国3QGDPは-2.0%から+2.7%までの予想があり平均では-0.5%の予想である。2Qは+2.8%で先進国中では高いほうであった。日本は2Qはマイナス成長であり株価の下落もきついので日銀もそろそろ何か行動を起こさないと外需とともに内需も浮上のきっかけはつかめないだろう。日銀の毎度の「足元減速、先行き回復」は聞き飽きた。いつまでたっても「先行き」は来ない。
 

「注目指標」

27(月)NZ休日、日 企業向け貿易指数、独 IFO景況指数、米 新築住宅販売、
28(火)日 小売統計、米 リッチモンド連銀製造業指数、米 消費者信頼感指数
29(水)日 鉱工業生産、米 耐久財受注、南アCPI、米 耐久財受注、FOMC
30(木)NZ 貿易収支、住宅建設許可、独 雇用統計、南アCPI、ユーロ圏消費者信頼感指数、米 3Q GDP速報、個人消費、新規失業保険
31(金)日銀政策決定会合、日 雇用統計、家計調査、CPI、平衡操作、ユーロ圏CPI、失業率、南ア貿易収支、米 個人所得、支出、OCEデフレーター、シカゴ購買部協会景気指数

2.高金利特集「貿易統計と外貨投資スタンスなど」
 9月の通関ベース貿易黒字は950億ドルの黒字となり前年同月の1.6兆円の黒字から激減した。これで今年の1-9月は2.784兆円の黒字となり、前年同期の8.145兆円から68%減となった。今年は1-6月は2.935兆円の黒字であったので7-9月では合計で赤字となっている。これは円売り要因の一つだが、ユーロ圏は完全に貿易赤字となっておりユーロ売りが進みユーロ安で輸出企業は潤っている。日本はそれに比べればまだ黒字は保っている。輸出の円買いが減少しているが円買いが引かないのは、米ヘッジファンドなど決算が近い人の巻き戻しだろう。円キャリーというのは長期的に行ってこそメリットがあると思うが、そうではなく短期利益を求める人が多い。私は既に外貨投資を15年ほどやっている。30年債や永久債も保有しているが、2000年から最近まで為替変動益が出ても利食わなかったし、今回の円高でもほぼポジションは変わらない(昨年1部縮小、今年は対ドルでヘッジしていることは既述)。利息受け取りは今秋は減少するが長い目で見れば均される。さらに円高になれば日本も不況になるので日本の物価も安くなる。理想は外貨を外貨のままで使えるオンラインショッピングが出来ることだ(JTB-HSBCでそれを実行し始めている)。一方変動狙いは超短期で行っている。そのほうが変動狙いは効率的だ。

3.為替と野球 「外貨売り切れ」
 TVでも報道されていたようだが、街の両替商は行列が並ぶほど混雑していた。皆100円を割った円高を聞いて両替商に殺到し、今後の旅行の為や海外出張時の為に外貨を手当てしていたようだ。いくつかの店では外貨が売り切れてしまうところもあった。私が目の当たりにした横浜ダイヤモンド地下街のトラベレックスの店舗では韓国ウォン売り切れの張り紙があった。

 日本でも98年の外為法改正以来、外貨証拠金の会社が設立されたり、両替でも誰でも営むことが出来るようになった。改正以前では外貨交換は銀行を通して行わなければならず(ホテルの両替は除く)、もし友達同士でドルと円を交換してもそれは違法であった。

 最近の外為市場ではドルやウォンが余剰で売られているが、街の両替商ではあまりの人気で品切れとなっていた。