全体的なドル上げ続くが円はやや強い=8月の需給の特徴
今週の重要イベント「全体的なドル上げ続くが円はやや強い=8月の需給の特徴」
8月4日(月)-8月8日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略「マイナス成長予想のユーロを戻り売り」
予想レンジ(ドル円106-109、ユーロ円166-169)
1.今週のマーケット「マイナス成長の日本とユーロ」
世界各国の2QGDPが出始めている。英国は前期比+0.2%、米国は前期比年率+1.9%であった。また今後発表される国は日本が前期比-0.6%の予想、ユーロ圏も前期比小幅マイナスの予想である。南アは8月半ば、オセアニア両国は9月以降となる。カナダは毎月発表(4月+0.4%、5月-0.1%)している。
先進国ではサブプライム問題の震源地の米国が2Qでは一番高いかもしれない。ドルが最近南ランドを除いて底堅い一つの理由である。また6月のG-8財務相サミットや原油サミットで議論されたドル安抑制、原油高抑制も効果をあげつつある。
ドル円も4月から4ヶ月連続ドル上げとなって、既に何度か申し上げているがドルが下がりやすい8月となった。日本の景気は2QGDPがマイナス成長予想もあり思わしくない思わしくないがドル円相場は景気の良し悪しよりも需給で動くので気をつけたい。外債利金受取りや9月中間決算へのリパトリの円買いがあるのがドル円が下がりやすい要因。
また今週はRBA(豪中銀)、FOMC、BOE、ECB、来週は南ア、再来週は日銀の政策決定会合がある。どこの国もインフレーションとリセッションとの狭間で悩むところだ。NZのようにインフレターゲットを超えていても成長促進の為に利下げへの方向性を打ち出してくる国があるだろう。
「注目指標」
4(月)日 マネタリーベース、ユーロ圏 PPI、米 個人所得支出、PCEデフレーター、製造業受注
5(火)RBA政策金利、ユーロ圏&独 サービス業PMI、米 ISM非製造業景況指数、FOMC
6(水)日 景気動向指数、独 製造業受注
7(木)NZ 2Q失業率、豪 雇用統計、日 機械受注、独 国際収支、BOE&ECB 政策金利、米 失業保険、中古住宅販売保留、
8(金)日 景気ウォッチャー指数
2.高金利特集「オセアニア通貨円のヘッジは対ドルで」
NZドルが利下げし、豪ドルも利下げが予定されている。景気サイクルから仕方のないところだろう。米ドルも昨年8月から半年間低迷して戻ってきている。南アランドも昨年末から政局不安や電力不足で下落したが今回復途上にある。オセアニア両国は景気低迷を利下げや減税で対応する。半年程度は我慢したい。変動が気になったり、下げもとりたい人は対ドルでNZや豪ドルを売るほうが効率的だろう。NZ円や豪ドル円を売っても円部分の取り分は少ないからだ。マイナス成長、貿易黒字減少、増税基調の日本の円の中期的な上昇はないと見ている。
豪ドルはここ3週間で500ポイント、NZドルは400ポイント対ドルで下落したが、ドル円は小動きだ。NZドル円、豪ドル円のヘッジは対ドルでNZドル、豪ドルを売りたい。半年程度の下げを辛抱できる人はそのままでもいいだろう。また復活してくる。
3.為替と野球 「南アランド動向」
南アランド円は3月から底堅く4月から3ヶ月13台でもみ合い漸く14円台にのせてきた。これには昨年末からランドが急落していたのは電力不足、政局不安、隣国ジンバブエ問題などがあったが、これがいずれも改善方向へ向かっている。電力不足は今冬(7,8月)は供給制限をしないと電力公社エスコム社が表明した。政局不安はムベキ現大統領が昨年末ANC党首選に破れ大統領と党首が異なるねじれ現象が起きていたが次期大統領候補のズマANC党首が新政権でもムベキ政権の経済政策を受けいれるなどと表明した。ただ気がかりなのはズマ氏に汚職容疑がかかっている裁判が始まっていることだ。ムベキ現大統領は以前汚職疑惑がかかったズマ氏を閣僚から解任していた。なかなか泥臭い政局
だ。さらに独裁政治、超インフレのジンバブエ問題は世界から経済制裁を受け始めているが、南アムベキ大統領がムガベジンバブエ大統領と野党党首との会談の仲介をしてジンバブエを孤立させないように動き出したことなどがある。
金融政策についてはインフレがターゲットの3-6%を大きく超え10%以上となっている。南ア一国では対処できない原油価格や食料品価格の高騰が原因なので利上げをしてもこれまで効果がなく景気だけが減速してしまっていた。ただ世界の国もどこも同じインフレーションとリセッションの悩みを抱えており、日本などと違ってある程度の資源を産出できる南アはまだ持てる国の強みがある。
最近は原油価格が下落しているが、南ア産出の金、プラチナ、パラジウムも値を下げている。株価も下落しているが、通貨ランドは上昇している。昨年末からは逆の現象(株上げ、資源高、通貨安)が続いていたのでその巻き戻しの意味もあろう。



