今週の重要イベント「米国GDP、どこの国も減速でドル下がらず」7月28日(月)-8月1日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略「ドル円、クロス円押し目買い」
予想レンジ(ドル円106.50-109.50、ユーロ円168-171)
1.今週のマーケット「米国GDP、どこの国も減速でドル下がらず」
今年前半では第二四半期はマイナス成長の予測もあった米国2QGDP(31日発表)は予想が前期比年率+2.0%と1Qの+1.0%を上回るものとなっている。減税での可処分所得の増加とドル安で輸出が好調となったことによるものだ。米国GDPの翌日は雇用統計の発表もあるが米国指標で減速が明らかになっても日本、ユーロ圏、英国、オセアニアも同じように減速の指標が相次ぐので米国減速でドルを売り込んでも素早く手仕舞いたい。
着々とサブプライム問題に米国は対応している。去年の対応はまだ利下げや資金供給など手探りのものであり効果も期待薄であったが、最近では個別に具体的に対応している。またUBSに対しては金融商品虚偽の説明で、BOAは住宅ローンの不適切慣行で、ベアスターンズ幹部も詐欺の疑いでそれぞれ訴追した。住宅ローン詐欺では400人を訴追している。またオランダ投資ファンドを原油相場操縦で起訴した。さらには株の空売り規制を全銘柄に広げようとしている。日本では最近破綻して長銀経営陣に無罪の判決が下ったことと比較するとやはり米国の対応は迅速であり問題の責任は誰かがとることとなる。
ドル安も対ユーロではなかなか回復しないが、対円では上昇、原油高も6月大阪サミットや産油国サミットを経てかなり抑制されてきた。米国の対応の効果が出ているわけで、ドル買い介入の武器はなんとか使わずにすみ、いざとなったとき温存出来た。NY BOT(BOARD OF TORADE)のドルインデックスも3月は71を割ったが現在は72台後半となってドルも安定してきている。日経通貨インデックスでは3月からはドルやユーロはほぼ変わらないがドル円は3月の103から現在93と10ポイント下落している。パニックがなければ円安が進む。
サブプライムでは米国GSE債券購入者に日本の投資家が含まれていることも明らかにされたのでこれ以上世界に広がるパニック的なものは想定できない。正気になれば円安ということだろう。
「注目指標」
28(月)NZ貿易収支、独 GFK消費者信頼感指数
29(火)NZ 住宅建設許可、日 雇用統計、家計調査、小売売上、南アPPI、米 消費者信頼感指数
30(水)豪 住宅建設許可、日 鉱工業生産、南アCPI、米 ADP雇用者数、
31(木)豪 小売売上、貿易収支、独 雇用統計、ユーロ圏 CPI、消費者信頼感指数、失業率、南ア貿易収支、米 2QGDP 失業保険
シカゴ購買部協会景気指数
1(金)独&ユーロ圏 製造業PMI 独 小売売上、米 雇用統計、ISM製造業指数、建設支出
2.高金利特集「NZ利下げの留意点」
7月24日NZ中銀は公定金利を8.25%から8.0%へ引き下げた。やや意外であったのは現地紙も「He's done it! Bollard cuts interest rates 」と一面にのせたことだろう。ボラードやったじゃないかと言ったところだろう。ただまったく意外でもなくやや意外としたのは既にNZ中銀は秋以降の利下げを表明しておりまた政権交代をもくろむ野党国民党キー党首もスタグフレーションを避けるために利下げを要求
していたからだ。意外なのはインフレターゲットを超えるインフレ率である現状において利下げをした点だ。秋まで今一度景気指標を点検する前に利下げに踏み切ったのはNZ中銀のいわゆるフォワードルッキングで、景気鈍化、インフレ低下の兆しがあると判断したからだろう。
注意点は現在とほぼ同じレベル(0.76台)でNZ売り介入をした昨年と異なり、今回の中銀声明には、今後も利下げを行うがそれは為替相場が下落していないことを前提にすると為替相場の変動には留意している。
さて今回利下げを行ったことでよりNZ経済指標が注目される。9月に再利下げもありうるからだ。今週は早速貿易収支と住宅建設許可の発表がある。住宅建設許可は4月+82%、5月-42%と大きくぶれやすい。1QGDPが前期比-0.3%であったことから政府中銀はなんとかリセッションを避ける対策を講じてくるだろう。それが今回の利下げであり10月に予定されている減税だ。個々の指標を見ながら2Qも成長鈍化となれば数回に分けて7.5%程度までの利下げも想定に置きたい。景気が悪化すれば利下げや減税で対応出来るのが日本と違うNZの柔軟性だ。
長期的なスワップ投資についてはこのような景気サイクルはつきもので、サイクルの下限ではNZ下落も予想されるが、それも想定してのレバレッジ2,3倍を推奨している。我慢して持ち続けてもいいが時間の余裕があればNZドル・対米ドルでヘッジ売りをするのも一つの手法だ。(私は長期投資の部分はおそらく何もしないで放置したままであるし資金的な余裕があれば半年程度の期間で拾っていきたい。)
3.為替と野球「日本の貿易黒字は名古屋がすべて叩き出す」
今年は貿易黒字が大幅減少しているが日本の戦後は貿易黒字大国の道を歩んできた。ここ最近では年間10兆円以上の黒字をたたき出してきた年が多い。貿易黒字が円高相場を演出してきた。さてその黒字を地域別に見ると大きな特徴がある。2006年には日本は約8兆円の黒字となったがそのうち名古屋港は輸出12.6兆円、輸入4.6兆円で黒字8兆円となり日本の黒字の100%を占めている。横浜港も黒字で3.92兆円だ。その他の港では殆どが赤字となっている。東京港は1.9兆円、千葉港は2.6兆円、川崎港は1.2兆円、大阪港は1兆円の赤字だ。名古屋はトヨタをはじめとする自動車関連の輸出が多く、また肥沃な濃尾平野を抱えていることから農産物の輸入も少なくてすみ大きな黒字となっているのだろう。日本で一番景気のいい地域はやはり日本の貿易黒字のすべてをたき出す名古屋地区となる。



