サミット、バーナンキ議長、ポールソン長官証言
今週の重要イベント「サミット、バーナンキ議長、ポールソン長官証言」
7月7日(月)-7月11日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略「黒字減少でドル円底堅い」
予想レンジ(ドル円105-108、ユーロ円166-169)
1.今週のマーケット「貿易黒字減少中、6月上旬は赤字」
洞爺湖サミット、バーナンキ議長講演、さらに同議長とポールソン財務長官の議会証言など重要な政治的イベントがある。ただどれもドル高からドルの安定化について語られることとなろう。米国のインフレ抑制、また原油高抑制は世界のどこの国も望むところである。
それとは別に円にも需給的に今年は異変が起きている。長い目で見れば為替相場は貿易収支動向によって動く。円相場においては戦前は貿易赤字で円安、戦後は貿易黒字で円高が基調だ。もちろんその時々の資本収支(機関投資家や個人の外貨投資とその処分)で短期のアップダウンはある。日本の戦後の基調である貿易黒字と円高にやや異変が起きているというのは、今年の貿易統計で見れば、3月、4月、5月がそれぞれ前年同月比、-30.8%、-47.4%、-8.4%と減少している。1月も黒字から赤字へ、2月は増加しているが僅か0.2%である。6月は初旬のものが発表されているが2414億円の赤字で前年6月同期は5350億円の黒字であったから7764億円減少し赤字に転換している。日本の黒字神話に陰りが見えつつあるのが最近のドル円相場が意外と下落しない一番の要因だ。
「注目指標」
7(月)独 鉱工業生産
8(火)日 景気ウォッチャー調査 米 中古住宅販売保留、バーナンキ議長講演、
9(水)日 機械受注、独 国際収支
10(木)豪 雇用統計、日 国際収支、企業物価指数、ECB月報 BOE理事会、米 失業保険、バーナンキ議長&ポールソン長官の議会証言
11(金)米 貿易収支、ミシガン大消費者信頼感指数
2.高金利特集「日経平均12日連続、貿易黒字3ヶ月連続下落」
上述の貿易黒字3ヶ月連続減少、6月上旬は赤字、また日経平均が54年ぶりに12日連続下落と明るい話はない。あれほど先行き景気楽観といっていた日銀も景気下方修正を行っている。景気減速はサブプライム問題だけが原因ではなさそうだ。
どこの国も不況に陥っている。ただ各国政府の対策は米国が利下げと減税、ユーロはドイツでは年金給付の増額、オーストラリアやニュージーランドも財政黒字を利用して減税策を行っている。日本ではガソリン暫定税の復活、消費税増税、証券優遇税制の廃止、はたまた外貨取引に課税するなど個人消費や投資意欲を妨げるものが多い。年金は増額どころかその納付の計算さえまともに出来ない状態である。
ただ海外投資家に対しては投資減税で日本への投資を増加を図る計画があるという。先ずは日本人自身が喜ぶような規制緩和、減税を進めなければならないだろう。自国民が嫌うものに海外投資家はひきつけられないだろう。以前100以上あった東証の外国株上場も現在は20社たらずになってきたという。第二次産業の衰えは新興国の発展で仕方がないので今後は第三次産業、金融業を発展させ雇用を拡大しなければならない日本だが、現実は逆の政策がとられている。
貿易黒字の減少をさらに日本を嫌った外貨投資増加で円安が進展することもあろう。
3.為替と野球「日本人はリスク好き」
外貨投資はサブプライム問題での株価下落の中でも増加基調だ。円高で外貨資産が目減りする中でも口座数の増加で外貨資産残高は増加している。とは言っても個人金融資産の1500兆の3.5%の50兆円程度であるのでまだまだ10%程度まで増加する余地はあろう。あと7%増加すれば約100兆円の増加で円安要因となる。
日本人は保守的なので資産の大半は預貯金ということになっているが、時々新聞で報道される詐欺商法では結構簡単にお金が集まってしまうのには驚く。日本人はリスクが嫌いなの好きなのかわからなくなってしまう。
円の長期金利は1%台である。それより高利回りをリスクなしで得ようとするとなんらかのリスクがある筈だ。それは各商品の変動リスク(為替、株、商品)や信用リスクだ。そのリスクを克服すれば高利回りが得られるが100%確実ではない。NZドル円でのスワップ狙いのFX投資では過去3年で倍程度に資産が増加しているが通貨によってマチマチだし永遠に続くわけでもない。世の常識より高い利回り、配当が謳われる商品についてはリスクの点検と、もし投資するなら先ずは小額で始めるべきだ。けっして老後資金を全額つぎ込むことから始めてはいけない。そういうリスクをまったく考えない商品に簡単に850億円もお金が集まるのは驚くしかない。私は結構リスク選好人間で信用度の低いジャンク債に投資しているが「エビ養殖」などはやらない。万が一やるとするならまずは現地に行って見学したり、小額で始めて財務諸表が出るのを待つだろう。



