今週の重要イベント「FOMC、貿易統計、短観前哨」
6月23日(月)-6月27日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略(基調はインフレとドル安抑制)
予想レンジ(ドル円105.50-108.50 ユーロ円 166-169)
今週のマーケット「今週の注目点その①」
月曜の朝のシドニー市場は先週末のニューヨークで株下げドル下げを見ただけにいつもの儀式のように早朝ドル売りが出るだろう。ただ6月9日には前週の5月米国失業率が0.5%一気に悪化して5.5%になったがドル円は104円から108円まで上昇してしまった。東京での午前中の実需の値動きもチェックしていきたい。
3月以来のドル上昇のセンチメントも先週の米国企業決算悪化やサブプライムローン保証会社などの格下げで収まってきたが、米国政府やFRBの基本姿勢はインフレとドル安の抑制にある。すぐさま利上げや介入には結びつかないが、波乱があれば当局が口先介入や実弾介入に出てくることは頭に入れておきたい。金利市場や為替市場は最終的にはいつの時代も当局が極端な動きには歯止めをかけてしまう。それは個別株が放置されるのとは違う。
今週は原油問題、FOMCと米国住宅関連指標、日本の貿易統計、短観前哨戦、月末景気指標パッケージ、南アは物価指数とグリーンスパン氏講演とジンバブエの大統領選挙、NZではマイナス成長予想の1QGDPの発表がある。変動狙い派にとっては垂涎の週となる。以下ひとつひとつ取り上げていきたい。
*原油問題とドル安
G-8で原油高騰問題が取り上げられたので今後は様々な対策が長期に渡り打ち出されてくる。本リポート執筆時にはサウジアラビアでの産油国消費国投資銀行の三者会談がまだ終わっていない。23日には欧州連合とOPEC代表者会議が開催される。米国ではCFTC(商品先物取引委員会)が先物取引監視人員を増員したり、ポジション制限を行う。また極端な議員は機関投資家に原油先物取引禁止法案まで提出するという。増産を行う国もあろが反米の国は行わないだろう。ただドル安は産油国にも弊害が大きいことでは一致している。
*FOMCと住宅関連指標
FOMCは3月頃からサブプライム問題による金融緩和からインフレ重視政策へシフトしている。ただまだ利下げ打ち止めという段階であり利上げをするとは言っていないのだが、メディアだけが勝手に舞い上がって利上げ利上げと騒ぎ、最近では指標が悪いので利上げはしないという報道に転じている。1Q、2Qはまだサブプライム問題の影響が残り、マイナスのGDPも当局は覚悟している状況である。そのあたりはじっくりと見たい。当局の時間軸はデイトレーダーやマスメディアよりゆっくりとしたものだが一旦方針を決めると持続する。指標には一喜一憂しないだろう。また米政府もドル買い介入を示唆したがそれもすぐやるものでもない。3月のドル安値あたりが基準となるだろう。為替相場は最後は当局が上も下も抑えるものだ。今週の住宅指標も悪いものが出るのは覚悟しているだろう。昨年のように覚悟せずにサプライズの指標が出た時とは違う。予想通りの悪い数字が出たときのほうが反応は鈍い。
「注目指標」
22(日)産油国消費国会議 (サウジアラビア)
23(月)日 法人企業景気予測調査、独 IFO指数、欧州連合とOPEC代表者会議
24(火)米 消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、グリーンスパン前FRB議長(南アで講演)、トリシェ総裁講演
25(水)日 貿易統計 南アCPI、米 耐久財受注、新築住宅販売、FOMC
26(木)NZ 1Q経常収支、米 1QGDP確報値、失業保険、中古住宅販売
27(金)NZ 1QGDP、貿易収支、日 雇用統計、家計調査、CPI、小売統計 米 個人所得、PCEデフレーター
2.高金利特集「今週の注目点その②」
*日本の貿易統計と短観
原油高騰による日本の貿易黒字減少がドルの底堅さを生み出している。戦後の円高は貿易黒字が、戦前の円安は貿易赤字が背景にある。戦後の黒字基調が変わるのかしばらく追っていきたい。25日は5月貿易統計の発表がある。
短観発表の前にロイター、QUICK、朝日新聞の調査が出て悪化を示した。23日は法人企業予測調査もある。悪化はすでに折込中だ。ただ政府日銀、民間からまったく同じ調査を何度も受ける企業の担当部署の方も面倒だろう。何度も「悪い、悪い」とアンケートに回答すると気がめいってしまうだろう。
*南アとNZ
南アは利上げしたばかりだが、今週はPPI、CPIの発表がある。またグリーンスパン氏が南アで講演する。隣国ジンバブエはハチャメチャな状態の中、大統領選挙が行われるのだろうか。ムガベ大統領は負けが推測されるならまた開票しないだろう。
NZは週末に1QGDPが発表される。前期比-0.3%から-0.4%で先進国では最初のマイナス成長となる。年内利下げも予想される。私が3年前にスワップの本を書いた時は金利6%、為替も60円から上昇した80円近くになったところであった。長い目で見れば2,3回の利下げもたいしたことはないが、短い目で見れば大変なのでそれはデイトレに活かし、かつ動きがわかりやすい対ドルで取引すべきだろう。
3.為替と野球「50歳以上のFXセミナー、人それぞれの手法」
先週金曜日にセントラル短資オンライントレード社で「50歳以上のFXセミナー」をさせて頂いた。私はディーラー出身なので話す訓練も受けていない。日々「売った、買った」だけをやっていた人間で、文字もそれほど書く必要のない仕事であった。ひたすた収益を上げるのが仕事である意味、単純で無味乾燥な仕事であった。ただ勝ちさえすれば何とでも会社にも無理が効く利点もあった。
さてこのような限定セミナーは話すのが苦手な私にもやりやすい。為替の収益は変動と金利差の二つによる。また取引期間と運用期間も千差万別であり、目指す収益もさまざまだ。一般的な予想をしていると思わぬ誤解が生じてしまう。4月頃の102円の時にドル買いを推奨したがその後101円程度まで下げたので苦情のコメントを頂いた。ただ暫くすると105円、さらに108円まで上昇したが、苦情を言われた方は101まで下落することなくすんなり103円、104円へと上昇することと思っていらっしゃったのだろう。
どれくらいの変動に耐えられるかも人それぞれ異なる。レバレッジを5倍、10倍にしてスワップ狙いして損をした文句を言ってこられる方もいる。変動、金利差、時間軸、収益目標で取引手法は異なる。一人一人別にお話すればいいのだがそれは実際無理だ。
今回のような限定セミナーの方が具体例をいろいろ挙げることが出来て説明しやすいと思った(7月2日にも同様のセミナーを行う予定)。



