今週の重要イベント「G-7近づけばドル売りも収束か」
4月7日(月)-4月11日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略(G-7近づけばドル売りも収束か)
予想レンジ(ドル円100-103 ユーロ円158-161)
今週のマーケット「やるべきことをやる国とやらない国」
ドルが弱いか円が弱いか。日本は短観悪化し、賃金も上がらない。福田内閣支持率は各社30%を切っている。株価も世界有数の下げ幅だ。サブプライム問題で揺らぐ米国市場を大きく上回る下げ幅だ。ただそれには政治家も危機意識なく、ただ米国景気のせいとしている。
一方の米国はサブプライム問題を把握し、今後の景気悪化をバーナンキ議長も政府も認めている。利下げ、減税、国内での資金供給、まら5大中銀の協調資金供給、借り手保護、内外の資本による問題金融機関への資金注入、さらにはFRBの銀行のみならず、証券、ヘッジファンドへの監視強化などと次から次へと対策を打ち出している。回復は2009年からと予測したバーナンキ議長だが、本当にそうなるとすると今年2008年は米国そのもののバーゲンセールとも言える。それを見越した中東や中国などのSWFが資金を米国へ逆流させているのだろう。
この米国への取り組みが今週末のG-7やIMF世銀総会で認められることになれば回復への道筋が開かれることとなる。先週の米国雇用統計は悪化したが、もう少し長い目で見ればたいしたことはないだろう。気になるのは様々な問題起きているにもかかわらず議事も進行せず無策の日本である。ここ半年の米国と日本の行動様式は後々の差になって表れよう。米国市場が落ち着けば再び8年以上続いてきたドル安円安のトレンドへ戻るだろう。
ドル安というのはサブプライムで始まったことではなく1973年の変動相場制以来の米国の経常赤字によるものでこれは解決に兆しはない。また日本が財政赤字で手の打ちようがないことは円安の要因だ。
「注目指標」
7(月)豪 貿易収支、住宅建設許可、日 景気動向指数、独 鉱工業生産、
8(火)日 景気ウォッチャー調査、FOMC議事録
9(水)日銀政策金利、独 国際収支、
10(木)豪 雇用統計、日 機械受注、マネーサプライ、国際収支、BOE、ECB政策金利、南ア政策金利、米 貿易収支、失業保険
11(金)G-7、日 企業物価指数、米 ミシガン大消費者信頼感指数
12,13日 IMF世銀総会
2.高金利特集「G-7で為替は前回踏襲か」
今週末はG-7、世銀IMF総会が開催される。G-7での議題は通常、世界経済全般、各国経済、リスク管理、為替、原油など、SWF(政府系ファンド)、ヘッジファンド、IMF、環境、アフリカなどの債務国、テロ対策など多岐に渡る。今回は事前に米国ポールソン財務長官が「金融改革法案」を打ち出しFRBが銀行のみならず証券会社、へッジファンドへの監督強化を打ち出した。米国は今までヘッジファンドのディスクロージャーの義務を免除していたが、今回のサブプライム問題にもヘッジファンドも大きく関わっていたこともあり改革に立ち上がった。ただヘッジファンドはその活動が世界中に渡り、拠点もオフショアーなのでG-7のみならずそれ以外の国、オフショアーの協力も必要となる。
これまでのG-7の議題であった原油高騰やSWFもG-7での議論は欠席裁判であり当事者のいない会議では効果もなかった。今回も具体策がどうとられるかG-7の焦点だ。ただあまり締め付けすぎると流動性は欠く方向へも向かう。またSWFについては今やサブプライム問題で毀損した金融機関へ資金注入してくれる救済機関ともなっているので締め付ければさらに問題が悪化してしまう。今回G-7はこの信用不安問題の議論だけでも時間が足りないだろう。インフレ懸念もあり、為替問題はあまり議論されず前回踏襲となるかもしれない。ドル安への具体策もないが実効ベースでの円安にも言及されず、人民元についても今まで通りの文言で終わってしまうだろう。
3.為替と野球「ユーロの規律と拡大」
米国の弱さの裏返しにユーロの強さがあるが、ユーロそのものにも強さの要素がある。一つは加盟条件だ。インフレ率、長期金利の水準が決められていること、財政赤字では単年度でGDP比率で3%を超えていないこと、累積債務がGDP比60%を超えていないことなどが上げられる。これによって野放図な財政運営が避けることが出来る。日本のような公的債務がGDPの200%を超える財政赤字は失格だ。
またユーロ圏(現在15カ国)には参加していないがEUに加盟し将来通貨統合に参加しようとしている国も増えている。デンマーク、スウェーデン、イギリス、ブルガリア、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキアなどだ。そういう国はEUの中でのいわゆるBRICs的な役割を果たしておりその高成長にユーロ圏諸国が恩恵を預かっている。
米国の弱さも日本の弱さも財政赤字によるものだ。それを厳しく律しているのがユーロ圏だ。またユーロ圏に属していないが財政黒字であるオーストラリアやニュージーランドの長年に渡る通貨の堅調さも財政規律によるものだ。一旦景気が停滞してもすぐに減税できる柔軟性がある。
現在は米国サブプライム問題での信用不安でリスク回避で高金利が売られ円が買われる展開にもなっていたりするが国の運営状況はかなり違っているので元のクロス円の上昇基調(円安)に戻っていくのが筋だろう。



