今週の重要イベント「短観でボディーブロー」
3月31日(月)-4月4日(金)「今週の戦略」
今週の私の戦略(短観悪化すれば日本も金融緩和へ)
予想レンジ(ドル円97.50-101.50 ユーロ円155-158)
今週のマーケット「短観でボディーブロー」
マコーミック米財務次官はG-7を前にして日本経済について「デフレが驚くほどしつこく残っている。内需、特に個人消費が弱い」と述べ、構造改革による日本の成長力底上げに強い期待を表明した。 「日本の経済政策は議論だけでなく、より多くの政策手段がより早く実行されなければならない」と指摘。世界経済の減速を念頭に、日本の構造改革の遅れと成長力の弱さに不満を示した。言いたいことを言ってくれている。また日銀では珍しく須田美也子委員は唯一「デフレなら思い切った政策をとる」とした。
短観が悪化すればデフレ対策への方向性も出ると思うが、今のところ政府はガソリン、年金、防衛省イージス艦、厚労省、国土交通省無駄使い問題で忙しく景気対策の議論は始まってもいない。政府に危機感はないようだ。景気悪化で円高と言う悪循環はさらに日本経済そのものが悪化しないと断ち切れない。それは見えているように思えるのだが。
さて2007年度決算の仲値が明日決定する。昨年度はドル円118円05銭、ユーロ円157円33銭であった。1兆ドルある日本の外貨準備はドル運用が殆どなのでおよそ前年度比19兆円の評価損となる。対外資産558兆円、対外負債343兆円、対外純資産215兆円の日本経済は円高では豊かさが確実に低下する。一部では円高はメリットもあるという意見もあるが全体では円高で日本経済が疲弊することは間違いない。
今週は年度末仲値、短観、米国雇用統計と続く。米国サブプライム問題ではベアスターンズがJPモルガンに買収されたように処理のパターンが確立されていく。その処理へは米国の資金の他に、中東、中国の資金が使われていくだろう。米国の株主構成が変化していく。 サブプライム問題も円高も最終段階に来ているように思える。
「注目指標」
31(月)NZ 住宅建設許可 日 鉱工業生産、
1(火)RBA政策金利、日銀短観、ユーロ 製造業PMI、失業率、独 失業率、米 ISM製造業景況指数、建設支出、
2(水)日 マネタリーベース、ユーロ圏 PPI、米 ADP雇用者数、製造業受注、
3(木)ユーロ圏&独 PMI、ユーロ圏小売売上、米新規製造業受注、ISM非製造業景況指数
4(金)豪 小売売上、独 製造業受注、米 雇用統計
2.高金利特集「想定」
ポジションを持つ時はばら色の結果を夢見ることもあるが、最悪の結果も想定した、そうなっても「まあたいしたことはない」まで思えるようになればいいと思う。
NZドルを買って最悪の事態も想定したが、スワップ狙いで永久に元本を取り崩さない限りはスワップ金利の受取が円高円安で少々変わるだけでたいしたことはない。円高で手取りが減っている時は日本がデフレなので購買力も上がっているので手取り減少の影響も相殺される。
元本を現引きするような事態になってもNZドルへ行って使えばいいとか、移住しようとも思ったが一般的には現実的ではない。ただ現在はIT社会なのでNZのオンラインショッピングで個人輸入すれば日本の物価はとびきり高いので安くなったNZドルでも日本より使い勝手があると想定した。もちろんオンラインショッピングを行う手続きが難しいとか、日本政府が個人輸入にも高い関税をかけるかという問題は残る。円高になっても世界各国のオンラインショッピングを利用できればあまり円高も心配事ではない。もちろんこれは低レバレッジでポジションを張っている時の話しだ。変動狙いのデイトレのリスク管理は別問題。ただここ10年くらいのNZ円の相場では幸運にも最悪の想定が現実になることは一度もなかった。
3.為替と野球「ユーロ当局のインフレ懸念の原点」
トリシェECB総裁のみならず、特にドイツの中央銀行であるブンデスバンク、また多くの欧州各国の中央銀行も常にインフレ懸念を口にしている。その強さは日米当局をはるかに上回るものだ。その原点は第二次世界大戦前のドイツの驚異的インフレとそれが戦争に結びついた歴史があるからだ。
これは第一次対戦で一切のドイツが海外領土を失い、また本土も縮小したばかりか、さらに巨額の賠償金の支払いを課せられた。賠償規定により、船舶・鉄道車両・機械・石炭などの多くの実物賠償を余儀なくされたドイツは、極度の物資不足となり、インフレが進行した。
帝政派や右翼による反共和国活動などによって、経済と政局は安定しなかった。とくに、19323年のフランスのルール占領には不服従運動で抵抗したため生産が低下し、激しいインフレが進んだ。これがドイツ人のインフレ嫌いの根源である。歴史の教科書などにリヤカーで紙幣を運んでいる写真を覚えていらっしゃる方もいるだろう。この混乱を静めようとして現れたのがヒットラーである。それが第二次対戦にも
繋がったのである。このような歴史的背景もありユーロ諸国は戦争にも繋がりかねないドイツの独断を抑えるためにもユーロ統合、通貨統合を計る努力を長年してきたのである。そしてついに1999年に新通貨ユーロが誕生した。ユーロの中央銀行であるECBは1ドル=数兆マルクという恐怖の天文学的インフレを体験したドイツドイツの中央銀行であるブンデスバンクをモデルとして設立された。従ってECBの第一の目的は物価の安定である。現在、通貨ユーロが上昇してユーロ圏の輸出業者の収益悪化も懸念されているがインフレが目標の2%を超えている以上、金融引き締めやユーロ高がそれを抑える効果もある為おいそれと通貨を弱くする政策(売り介入も含めて)とることは出来ない。1ドル数兆マルクのインフレの恐怖は忘れられない。



