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2007年12月 過去の記事

2007年12月02日

金利週間、6中銀が会合

今週の重要イベント「金利週間、6中銀が会合」
12月3日(月)-12月7日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略(対円で豪、NZ、南アを買いたい)
予想レンジ(ドル円110-113、ユーロ円 161-164)

今週のマーケット「金利週間、豪、NZ、南アを買う」
 前回の「円の下ひげは長い=11月23日の日足」でドル円は戻し、クロス円は全面円安となった。センチメントはドル安だったが東京NYの連休明けの26日の休み明けの仲値のドル需要も効いたようだ。11月特有の外債利金の円転やヘッジファンドの決算前の円キャリー巻き戻しも11月最終週には剥げ落ちていた。

 サブプライム問題の解決の見通しはないが、アブダビ投資公社(ADIA)のシティーバンクへの資金注入やサブプライムローンの書き換えでさらに高金利になる上乗せを減免する報道も効果があって株価の上昇やリスク回避からくる円キャリーの巻き戻しにも歯止めがかかった。今回のサブプライム問題は深刻だが、金が足りないわけでもなく少しずつ前向きの対策がとられているようだ。ただサブプライム証券の引き直しの価格があってなきがごとしなのでそのあたりが不安となっている。過去の通貨危機なども、銀行や金融機関が投機をやめて本来業務に戻り政府も正しい政策をとれば復活以上の結果となっている。ポンド危機、アジア通貨危機、ロシア通貨危機、アルゼンチン通貨危機などだ。危機というのも底なしではない。

 さて今週は多くの国が金融政策会合を開催する。4日にカナダ中銀(据え置き?)、5日にRBA(豪中銀、11月上げたばかりで据え置き?)、6日RBNZ(NZ中銀、物価上昇中だが住宅消費弱しで据え置きか)、BOE(英国、景気減速で利下げ予想も)、ECB(ユーロ、インフレ強いが資金供給をやっているので据え置き)、南ア中銀(インフレ強しで利上げも)。来週12日はFOMC(利下げ?)、13日にスイス中銀(据え置き)、最後に日銀(据え置き)が20日に行って終了。どこの国もサブプライムローン問題で不透明という表現を使うだろうが、インフレ懸念が悩ましいところだ。健全な政策運営を行っていてサブプライム問題の影響の少ない高金利通貨の豪、NZ、南アランドは対円で買いを試みても良いだろう。
   
 「注目指標」

3(月)日 法人企業統計 独 小売売上、ユーロ圏 失業率、米 ISM製造業指数、
4(火)日 マネタリーベース、ユーロ圏PPI、カナダ中銀政策金利
5(水)RBA政策金利、ユーロ圏 小売売上、米 ISM非製造業指数、レイオフ調査、製造業受注、OPEC臨時総会
6(木)RBNZ政策金利 日 景気動向指数、BOE、ECB政策金利、トリシェ総裁講演、南ア中銀政策金利
7(金)日 GDP改定値、独 鉱工業生産、米 雇用統計、ミシガン大消費者信頼感指数

2.高金利特集「HF、SWF、KF」

 今年の為替市場はHF、SWF、KFが賑わした。HFはヘッジファンド、SWFはソブリンウェルスファンド(政府系投資ファンド)KFは着物ファンドで日本の個人の円キャリートレードを海外の新聞が象徴したもの。輸出、輸入の実需と異なり自らの相場観で売買を行う。ただ為替市場での手法としてほぼ同じだろう。世界的な金余り現象とも言える。今年は米国サブプライム問題の影響で世界的に株式市場が後半弱含んでいるが、資金が減っているのではなく信用不安で様子見しているだけで落ち着けば再び市場にお金が戻ってこよう。

 ヘッジファンドや着物トレーダーは円キャリートレードが基本だ。円で調達して高金利通貨やBRICsなど新興国に投資する。ソブリンウェルスファンドは自国のドル保有が過剰となりドルから他の通貨の商品などに投資を行う。ヘッジファンドや着物トレーダーがドル以外の高金利に投資、またソブリンウェルスファンドもドルを売るので投資行動が一致するところも多い。同じような投資行動なら動きが加速する

ことも多いが、ヘッジファンドは1年ごとの決算なので年末にポジションを手仕舞いすることもあろうが、着物ファンドやソブリンウェルスファンドは長期的投資なので巻き戻しにもあまり神経質になることはないだろう。
 
3.為替と野球「泉岳寺は聖地=セントラル短資オンライントレードの新オフィス」

 セントラル短資オンライントレード社が日本橋から田町へ移転されたと聞いた。地図を見ると都営浅草線の泉岳寺駅と三田駅の中間にあ

る。泉岳寺は四十七士のお墓があることで有名だが、為替に関係のある方のお墓もある。日本初の為替ディーラー、横浜の父(新橋横浜間の鉄道の敷設、ガス灯会社の設立)、易学で有名な高島嘉右衛門の墓所でもある。最近は高島暦が株式市場で使われているが、その高島は高島嘉右衛門の高島だ。易学を日本に導入し普及したことへ清国皇帝から感謝されその言葉が墓碑に刻まれている。高島は弟子を持たなかったが、その名前は現在も易で使われている。日清日露戦争や伊藤博文の韓国での暗殺も予想した高島は相場は占わなかったし、占いは売らないとして料金も取らなかったようだ。

初の為替ディーラーといったが、それは開国前に日本の金銀比価と海外の比価との違い(日本は金銀比価が1:5、海外は1:15)から日本の金が流出したが、その仲介をとっていたのが高島であった。高島はそれを禁止した幕府に捕らえられたが、出所後横浜に移り偉業をなし、40歳で引退して易学の研究に入ったのであった。泉岳寺は私にとって言えば為替ディーラーの聖地であるので、その近くのセントラル短資オンライントレードが移転したことは誠に喜ばしいと感じた。


2007年12月09日

日本問題がサブプライムより深刻

今週の重要イベント「日本問題がサブプライムより深刻」
12月10日(月)-12月14日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略(続 対円で豪、NZ、南アを買いたい)
予想レンジ(ドル円110-113、ユーロ円 162-165)

今週のマーケット「日本問題がサブプライムより深刻」
 先週は6カ国の金利決定はサブプライム問題に地理的に近く影響が大きい国から緩和的となった。カナダと英国は利下げ、欧州、豪、NZ、ECBは据え置き、南アフリカは利上げとなった。ほぼ予想通りである。今週のFOMCでは先週の雇用統計が改善したことを受け、利下げ幅は当初の予想の0.5%から0.25%になるという予想が多い。サブプライムローン問題対策もこれで完全な解決ではないが、今後とも何らかの対策が打ち出される可能性は大きいと思う。

 問題は日本である、今週金曜日の短観は悪化すると見られている。2007年度の政府成長目標である2%超達成は困難だ。また今年は世界でも数少ない株価下落市場が日本である。物価は国内景気の盛り上がりではなく外部要因で上昇している。これでもし利上げや増税、またガソリン税の継続などがあれば、物価上昇でも賃金が上がらず可処分所得も増えなくなる。今まではデフレなので名目成長率より実質成長率が高かったが、インフレならばさらに実質成長率が低下して他国と水があく。サブプライムローンの問題で一時的に円高となっても、日本の抱える問題(借金、老齢化、改革なし)は半永久的なものなので遅かれ早かれ円安に戻っていくものと思われる。

 先々週からの円安は11月の季節的円高要因(外債利払いの円転やヘッジファンドの円キャリーの巻き戻し)の剥げ落ちがあったからだ。さらに12月は海外のリパトリ(本国への利益送金)もあるのでドル安が進んでも円より他の主要通貨のスピードが早いだろう。クロス円はまだ底堅い状態が続こう。
 日本の個人のボーナス資金を狙った外貨商品の販売促進もクロス円の押し上げ要因(円安)となる。

 また米中経済戦略対話会議も開催される。中国はそれなりに人民元改革を進めているし、米国は中国に対して膨大な貿易赤字もあるが、世界第3位の米国の輸出先でもあるので無理は通せない。中国は以前、ボーイング機の大量購入をしたことがあったが今回も何か懐柔策を打ち出すだろう。
   
 「注目指標」

10(月) 日 機械受注、マネーサプライ、景気ウオッチャー調査、独 国際収支、
11(火)日 消費者態度指数、独&ユーロ圏 ZEW景況感調査、FOMC
12(水)米中戦略経済対話 日 企業物価指数、国際収支 ユーロ圏 鉱工業生産、米 貿易収支、
13(木)NZ 小売売上、豪 雇用統計、日 岩田日銀副総裁講演、投信概況、スイス中銀 政策金利、ECB 月例報告、米 失業保険、小売売上、
14(金)日 日銀短観、NZ 製造業売上、ユーロ圏CPI、米 CPI、鉱工業生産、設備稼働率

2.高金利特集「減税できる余裕のある国」

 豪ドルは総選挙前から弱含んでいる。まだ新政権の経済対策が明確ではないので取りあえずNZドルに避難している動きも見られ、豪ドルNZドル相場は選挙前の1.2から一時1.12まで大幅下落した。

 ただオーストラリアは前ハワード政権も新ラッド政権も減税を公約していたのでそれが具体化されれば再び豪ドル買いが強まって行こう。政策不透明以外はあまり悪材料はない。オーストラリアの最大の輸出相手国である中国も金融引き締めで成長を抑制しているがその成長は力強い。
 
 一方ニュージーランドも小規模だがカレン蔵相が示唆したように減税が予定されている。これはそれによりインフレを懸念している中銀ボラード総裁も認めているので具体化しそうだ。オーストラリアもニュージーランドも財政黒字であるからこそ減税できる。増税やガソリン特別税の継続など可処分所得を減少させる政策しかとられない、かつ自らの改革は行わない日本政府の経済運営とは大きく異なる。羨ましい。羨ましい国の通貨は買っても良いだろう。
 
3.為替と野球「続日本初の為替ディーラー」

 前回、セントラル短資オンライントレード社の新社屋近くの泉岳寺には日本初の為替ディーラーである高島嘉右衛門のお墓があることを書いた。高島嘉右衛門は易学者でもあった。幕末から明治にかけて高島がたてた易がことごとく的中した(日清、日露戦争、伊藤博文の暗殺を予言)のでそれにあやかろうとした人が縁戚でもなく門流でもないにもかかわらず多くの易者が高島姓を名乗るそうだ。高島嘉右衛門を抜きにして日本の易者について語ることは出来ない。近頃は高島暦の株式相場版まで出ているようだ。(以上参考 高島易断を創った男、持田鋼一郎、新潮社)
 

2007年12月16日

日銀は政策転換を

今週の重要イベント「日銀は政策転換を」
12月17日(月)-12月21日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略(用心しながドル円ロング継続)
予想レンジ(ドル円112-115、ユーロ円 162-165)

今週のマーケット「日銀は政策転換を」
 日銀政策決定会合が控えているが何もいうことはないくらい据え置きは決定的だろう。むしろ利下げの意見げ出てきてもいいと思う。2月の日銀の利上げをピークとして日経平均は18300円から下落し続けている。日銀総裁のいわゆるフォワードルッキングで金利引き上げという発言がマインドを悪化させていたのだろう。2QGDPはマイナス、3QGDPも下方修正、2007年度の政府目標の2%超は達成出来ない。株価は世界でも数少ない下落市場。サブプライムで揺れる米国市場でもプラスだが日本はマイナス。日本にはサブプライム以上の問題が潜んでいる。景気は回復しているというが賃金は伸びず、税収も減収となっている。これを何故景気回復と呼ぶのだろうか不思議だ。

 円高はその景気低迷に拍車をかけるので放置できない状態になると思う。11月下旬以降、サブプライム問題の落着きやテク二カルでの反転で円安に戻りつつあるが、また日銀が判断ミスすれば円高気味になる可能性も秘めている。

 まだテクニカル(ローソク足の下ヒゲ、5、21日移動平均線が上昇中、ただボリンジャーバンドではバンドは広がりさらに上値余地があるがバンドの上限に近づきつつある)でもドル円ロング継続だが、海外年度末でドル中心にリパトリのドル(外貨買い)買いが出ているのでクロス円の伸びはなくなっている。
 
 「注目指標」

(今週の予定)

17(月)日 第三次産業活動指数、米 NY連銀製造業景気指数、対米証券投資
18(火)ユーロ圏貿易収支、米 住宅着工、建設許可
19(水)日 全産業活動指数、日銀政策決定会合、独 PPI、IFO景況指数、ユーロ圏建設支出
20(木)NZ 経常収支、日 貿易統計、日銀金利発表、金融経済月報、独 GFK消費者信頼感指数、米 失業保険、3QGDP確報値、景気先行指数、フィラデルフィア連銀景況指数
21(金)NZ3QGDP、ユーロ圏経常収支、米 個人所得支出、PCEデフレータ


2.高金利特集「高金利投資の初心」
 1998年の外為法改正で外国為替証拠金取引が始まった。また同時に外貨投信の販売も積極的になり2000年の残高は3兆円程度だが現在は36兆円となっている。これらが円安トレンドを支えている。今年もほぼ円安でそのトレンドを終えようとしている。ユーロ円では8年連続陽線で88円から168円へ、豪ドル円は55円から107円へ、NZ円は41円から97円、ポンド円は148円から251円、カナダ円は69円から125円へ、ランド円は10円から19円を経て16円へ。

本来スワップ益の集積で為替変動で差損が出ても賄っていくのが高金利投資の基本だが、ここ8年は変動益のオマケまでついている。いやオマケがスワップ益より大きいこともあった。それで油断してレバレッジを高くして夏の若干の円高で苦しんだ方もいたかもしれないが、初心にもどり低レバレッジで長期に保有したい。2,3倍のレバレッジでも天才バッフェットのような利回りが得られるのだから。
 
3.為替と野球「為替の税金の複雑さ」為替の税金は複雑だ。5種類あると思う。ただ5種類あることは認識されていないし、各外国為替証拠金の会社でも税金の支払い方法をホームページに明記している会社は少ない。株式は10%の優遇税制を廃止して20%にするかどうかで意見が分かれているが会社ごとに税金の支払いが異なることはなく一致している。市場が繁栄すれば景気にも好影響、税収も増えるが、税の支払いの不明瞭さが混乱を生んでいるようだ。さらなる為替業界の発展の為に税制を明確にまた統一出来れば統一して欲しい。

 5つとはくりっくのような①申告分離で20%のものと雑所得のものと分かれていること。また雑所得でも②元本の評価が実現益となっているものと③評価益となっているもの。④スワップ金利も実現益となっているものと⑤評価益となっているものがある。ただ為替取引自体はひとつの種類しかない。 

2007年12月23日

サブプライム問題も想定内に

今週の重要イベント「サブプライム問題も想定内に」
12月24日(月)-12月28日(金)「今週の戦略」

今週の私の戦略(続用心しながらドル円ロング継続)
予想レンジ(ドル円113-116、ユーロ円 163-166)

今週のマーケット「サブプライム問題も想定内に」
 今年も最終号となりました。ご愛顧ありがとうございます。来年も宜しくお願い申し上げます。来年は1月6日から再開致します。良いお年をお迎えください。

 日本政府は来年度の成長率見通しを2.0%とした。今年度は見通し2.2%に対し実績が1.3%となりそうなのに来年が2.0%は楽観的な数字のように思える。来年何か良いことが起きるのだろうか。日銀も漸く先週の日銀政策決定会合で足元の景気の減速を認めた。今年2月の利上げ以来、物価は低下、賃金上がらず、2QGDPはマイナス、3Qも下方修正、株価も下落となっていたが漸く現実を認めたようだ。私は日銀決定会合のたびに報道される「利上げ見送り」という言葉に違和感を感じていた。「利下げ見送り」が景気の実感だったからだ。企業経営者が日銀の利上げ思惑があって設備投資を早めていたとしたら今後も立ち直りが遅くなろう。

 米国のサブプライムローン問題は先が見えてきたように思う。連日の関連企業や商品の格下げ、損失の発表はより事態を掴んできており市場に織り込まれているということだ。想定内の最悪の事態は大手金融機関の破綻や再編だがそれは90年代初頭の米国、バブル崩壊での日本でも経験済みであり、もう大波乱はないだろう。中国、シンガポール、中東などのSWF(国富ファンド)が資金提供者となろう。日本も外貨準備のうち6000億ドルは米国債を保有しているが、そのうち100億ドルでも拠出すれば世界から感謝されるだが。まだ海外のSWFで100億ドル以上拠出しているところはない。将来配当が出るくらい回復すれば日本の利益ともなる。
  
 「注目指標」
(今週の予定)

24(月)天皇誕生日振替休日、クリスマス
25(火)クリスマス 日 企業向けサービス価格指数
26(水)米 リッチモンド連銀製造業指数、クリスマス
27(木)米 失業保険、耐久財受注、消費者信頼感指数
28(金)福田首相訪中 日 雇用統計、家計調査、CPI、鉱工業生産、小売、米 新築住宅販売件数、独CPI


2.高金利特集「南ア=ロベン島組 VS 海外亡命派」
 先週は円安ドル安が続いたが、南アフリカランドは対ドルでも対円でも伸び悩んだ。マンデラ元大統領、ムベキ元大統領の属する最大与党のANC(アフリカ民族会議)の党首選で現大統領のムベキ氏が破れ元副大統領のズマ氏が当選したからだ。ムベキ大統領の任期は2009年まであるので、そこまでねじれ現象となる。それまでに総選挙が行われる思惑もある。またズマ氏にはまだ解決していない汚職問題疑惑がある。この汚職問題に絡んでムベキ大統領が副大統領であったズマ氏を解雇した因縁がある。またズマ氏にはレイプ疑惑もあった(結果無罪)。それでもズマ氏の方が人気があったのはムベキ氏のとる経済対策で社会の格差が広がり、ズマ氏の貧困対策が支持されたのだろう。

 またズマ氏はマンデラ大統領と同じく、アパルトヘイト策に反対した罪で10年間も監獄のあったロベン島に収監されていた筋金入りだ。ムベキ大統領は海外亡命組であり英国サセックス大学で経済学を学んだエリートだ。ロベン島組と海外亡命組の軋轢があるかもしれない。

このねじれ現象の不安がランドの伸び悩みさせているかもしれないが資源国経済はしっかりとしたものがあるのでそれを破綻させるような政局にはさせないと思う。 
 
3.為替と野球「1年、いや10年を振り返って」
 1998年に外貨証拠金取引が始まって10年が過ぎた。ドル円こそ110円から120円を中心に行ったり来たりであったがユーロ円は88円から168円、NZ円41円から97円へ、豪ドル円は55円から107円へ、ポンド円は148円から251円へ、スイス円は58円から101円へ、カナダ円は69円から125円へ、南アランド円は10円から19円へ上昇した。1998年の外為法改正をきっかけに、外貨証拠金、外貨投信、外貨証券に個人のお金が集まった。外貨預金はその為替と金利の手数料の高さで敬遠されている。日銀の資金循環統計などからは個人の外貨投資は1998年の2兆円から現在は50兆円を超えていると推定される。

 世界でのユーロの台頭による米ドルの凋落、アジアでの中国の台頭による日本の凋落がドル安円安を導いていると思う。各国経済のファンダメンタルズにも沿った動きだ。通貨高の国はインフレが強く、利下げも出来ない。通貨高はインフレ懸念を和らげることとなっている。

 プラザ合意では米国が貿易赤字なのにドル高が進むというファンダメンタルズに反したものだったので大規模ドル売り介入となったが、現在はそれぞれの通貨がファンダメンタルズにあった動きなので行き過ぎの警戒をしても大規模介入(例えばユーロ売りドル買い介入)で抑えるのは弊害が大きいので可能性は低い。