2月28日(水)「911とは違うドル下げ」「米中景気の本質の違い」
2001年9月11日の同時多発テロ以来のNY株の下げ、ドルの下げというが、当時と異質な点は多い。
当時は週刊エコノミストで寄稿したがテロ以降の相場予想で120円から115円まで下げたドルは買うべきとした。その後135円まで上昇したが今回のドル円は違うだろう。
テロの場合は米景気には何も問題がなかったので突発的下げは逆向かいとした、それでも1ヶ月程度低迷した後、反発した。今回は景気回復に警告があった為のドル下げだ。材料的にはテロのようにこれで当分終わりではなく、さらに出る可能性があるからだ。
ドル円、対ドル通貨ではドルは弱含むだろう。ただクロス円については、金利差が大きく縮小するわけでもなく、長い目で見れば、日本景気が他国景気を上回り続けるわけもなくクロス円は買い下がっていい。ただ常にいうようにデイトレ、変動狙いとスワップ金利狙いは手法(レバレッジのことなど)明確に区別したい。
(今朝はバタバタする方が多いので簡単に終わるが、時間があれば以降も読んで頂きたい)。
ドル下げの理由は大きく二つある。中国がきっかけというが中国と米国の違いも認識したい。
一つは中国の預金準備率引き上げられ、さらに引き締め策が出るとの思惑が広がったこと。上海と深セン取引所で「取引所会員の管理規則」の適用が下げを加速したことだ。
米国はグリーンスパン前議長が景気後退感を示唆したことが大きい。アフガニスタンでの爆破事件も後押しした。円についてはポールソン財務長官の訪日で円安も議論されるというこで円買いが進んだ。
大きな米中の違いは中国は加熱を冷やすことであり、景気の質は変わっていない。米国は景気後退である。同じには捉えられない。中国は落ち着けば後に戻す可能性があるが、米国は今後も弱くなるということだ。
また2001年と異なることは、中国が世界経済の起点となっていることだろう。その発想で中国に恩恵を受けている、オーストラリア、NZドルも下落した。結論としてはドル安だがクロス円は落ち着いてくるだろう。
(テクニカル、需給)
今週は先週末にドル円ローソク足が5日連続陽線となった後、陰転したこと。月末の円買い需要、年度末の円買い需要でドル下げを予想していたのだが、3日目にして大幅下げとなった。「ドル上げは1日にしてならず、ドル下げは一瞬にして起きる」を地でいったものだが、こんなことはめったにないので、狙っても仕方はない。コツコツと儲けるのが大事だろう。スワップはレバ2-3倍程度で、短期はチャート、需給
中心にやりたい。
(本日)
さて月末となった。今週は月末の輸出の円買いが出ていたが、今日は仲値までは輸入が強く、仲値後は輸出も散発しよう。
円高となったことで、企業の年度末の決算も若干不安が残り円買いを急ぐが、ドル円はほぼ昨年度末と同じレベル、クロス円はまだまだ円安レベルなので余裕はある。世界的景気の良さで日本の海外拠点も収益好調となる。その取引は3月にさらに出よう。
今日は、昨年から利上げを主張していた日銀水野委員、トリシェECB総裁、バーナンキ議長講演がある。当然、日銀、財務省からも為替、株市場の一口コメントも出てくるだろう。「急激な動きは良くない。日本のファンダメンタルズは強い」といったところか。「G-7の思惑通りに円高が推移している」とでも言えばサプライズ。
昨日は円は大幅高だが、NZドル、豪ドル、南アランドは逆に大幅下げ。ポンド横ばい、ユーロ、スイスは小幅高となった。中国に頼る資源国通貨が下げた。円は別腹で、ポールソン訪日での円安議論が効いた。昨日の円高でもう議論する必要はないかもしれない。ただポールソン氏は日、韓、中と歴訪する。日本もワンノブゼムになってしまった。ジャパンパッシングよりはいい。
ただ資源国通貨は下落したが、原油、CRBは下がらず。本質は変わっていない。また各国中銀が利上げするたびに長期金利が低下するのも興味深い。



